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丹澤校長メッセージ88(4月15日 全体朝礼~70周年創立の歴史~)

2024.04.17 丹澤校長メッセージ

あと2週間で430日の学院70周年の式典の時ですので、
今日は、学院の誕生についてお話しします。
アサンプション国際JAPAN70周年ですが、本部フランスでは200年になります。

ちょうど、第二次世界大戦の中、当時の大阪教区長の田口芳五郎(たぐち よしごろう)神父様は、フィリピンを訪れました。その時、日本軍がフィリピンを占領し大変多くの人たちを苦しめていたにも関わらず、田口神父様はアサンプションのシスターや生徒たちに温かく歓迎され、大変心を動かされたそうです。そこで、田口神父様は、日本にもフィリピンのアサンプションと同じ学校を建てることを熱望したのです。

当時からのアサンプション教育の目的は、「学びはすべての人に神から平等に与えられており、学びによって豊かな人生を歩むことができる。」それが、他者をも受け入れ、共により良い世界を「喜びと希望」を持って築いて行くと言うことです。

そして、フィリピンのアサンプションのシスターたちは、「喜びと希望」の心を持って、日本にも同じ理念を持つ学校を建てることに力を尽くされたのが始まりです。

 

フィリピンのシスター方が、本部パリに掛け合い、スペイン、イタリア、フランス、フィリピンから5人のシスターが日本を訪れたのは、19524月のことでした。この様に多国籍のシスター方の集まりという事で、国際色豊かなシスター方によって、学校設立の準備を始めました。それ故に、創立以来、本校は国際的で、コミュニケーションの手段としての実践的な英語教育に定評があり、今もなお強みであります。
そして、1953年、箕面の地に聖母被昇天学院、今のアサンプション国際を設立しました。

その時、ここ箕面の土地の調達や、校舎の建設などにかかる莫大な費用は、フィリピンのアサンプションからの資金でまかなわれました。当時、フィリピンも戦争によって多くの被害を受けていました。しかし、フィリピンのアサンプションは、建物が被災したことでアメリカから受け取った全ての賠償金を、ここ箕面のアサンプション学院の建設のために寄付して下さいました。

なので、日本とフィリピンは今もなお深い絆の関係で繋がっています。
フィリピンとの交換研修留学も50年以上続いていおり、先生も38年前に参加しています。

このように、戦後、日本もフィリピンも敗戦し、生活もままならない時代に、自分たちも生きて行かないといけない中、日本に学校を設立するために莫大な資金を日本のために優先して下さったこと、これこそが「他者のために、分かち合いの愛」です。
自分よりも他者を想いやる愛、隣人愛です。
設立から70年の歴史の中、どのように社会が変化しようとも、「時代を超えて変わらない価値のあるもの」(不易)が本校のモットー「誠実、隣人愛、喜び」です。

引き継がれる遺産を私たちの心に今一度留め、日々の生きる学びに繋げていきましょう。

2024年4月15日
学校法人 聖母被昇天学院
アサンプション国際中学校高等学校 校長 丹澤 直己

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