2022.03.18 丹澤校長メッセージ

本日、3学期終業式を迎え、2021年度が終わろうとしています。

振り返ってみると、今年度も新型コロナウイルスによる緊急事態宣言やまん延防止措置などが発令されていた年にも関わらず、自分達で工夫をしながら前進する事を忘れませんでしたね。

卒業した高校3年生の進路も、今年度は国公立４名、上智２名、関関同立など、強みの英語を武器に外国語学部だけでなく、理系にも見事合格しています。また自分の夢を貫き、現役ではありませんが医学部にも見事合格した生徒もいました。どの学部に行くのも、英語は必要ですし、リスニングの配点も2倍になっていますので、ネイティブ教員数No.1のアサンプション国際で英語を学び自分の強みに変えてください。この環境が皆さんの周りにありますので、上手に使ってください。

あと2週間で新年度を迎えます。何かやり残した事はないですか。
何か悔いがあったとしても、明日から始まる春休みの時期ですのでここで今一度、この1年間を振り返って、新学年への目標や自分への期待を定めてほしいです。そして、“コロナ禍で学んだ工夫して前進していく”という経験を自信に変えて、新しい学年を迎えてください。

4月から新入生が入学してきます。特に高校2年生の皆さん、最高学年として、後輩の憧れの先輩になり、学院を引っ張って行ってください。

さて、今世界中で新型コロナウイルスと戦う中、ウクライナとロシアで戦争がはじまり多くの人々の命が失われています。また一昨日、東北で阪神大震災並みの大きな地震があり、命を落とされた方々もいらっしゃいます。この様な状況の中、周りへの分かち合い、自分にできる事はないかを考えたいと思います。

「二人の息子」のたとえ

28「ところで、あなたたちはどう思うか。ある人に息子が二人いたが、彼は兄のところへ行き、『子よ、今日、ぶどう園へ行って働きなさい』と言った。
29兄は『いやです』と答えたが、後で考え直して出かけた。
30弟のところへも行って、同じことを言うと、弟は『お父さん、承知しました』と答えたが、出かけなかった。
31この二人のうち、どちらが父親の望みどおりにしたか。」彼らが「兄の方です」と言うと、イエスは言われた。「はっきり言っておく。徴税人や娼婦たちの方が、あなたたちより先に神の国に入るだろう。
32なぜなら、ヨハネが来て義の道を示したのに、あなたたちは彼を信ぜず、徴税人や娼婦たちは信じたからだ。あなたたちはそれを見ても、後で考え直して彼を信じようとしなかった。」

（引用：マタイによる福音　21章）

今日の聖書朗読とも合わせて、分かち合いの愛、隣人愛について一緒に考えてみましょう。先ほど中学校3年生の卒業式でもお話ししましたが、もう一度耳を傾けてください。

皆さんにとって「隣人愛」は、どのように理解していますか。

キリスト教においては、イエス様は「自分を愛するように、あなたの隣人を愛しなさい。」と仰っています。これは、無条件・無差別に他者を愛するということです。それは、相手に見返りを求めない「無償の愛」のことですね。けれども、時には、自分の願いを聞き入れられなかった時、「この人には愛がないのかしら」と考える人もいます。神様は、全ての願いを叶えてくれるわけではありません。それは皆さんに試練を与えて、新しい自分の可能性を見つけるチャンスを与えてくださっているからです。どうぞ、神様が自分のお願いを聞き入れてくくれない時は、神様が自分に「あなたの新しい可能性のためなんだ。」と、背中を押してくださっていると思ってください。そうする事で、新たな自分に出会うことができるのです。また「皆さんは神様から愛されている大切な宝物」だと言うことを決して忘れないでください。そして、これから出会う人に、神様から頂いたたくさんの愛を分け与えることができる人でいてください。これがアサンプション国際の引き継がれる伝統の「隣人愛」です。世界で苦しんでいる人たちにも祈りによって、また身近な何かできることによって、分かち合いの心で、神からの愛を分かち合ってください。

最後に、今年度も皆さんからたくさんの隣人愛を学校にくださり、ありがとうございました。1番の喜びは、皆さんがアサンプション国際の生徒でいてくれていることです。そして、学院をより良くしようと、自主的に駐輪場の挨拶運動・学校説明会でのボランティア活動など色々な場面で活躍をしてくれてありがとうございました。来年も、引き続きよろしくお願いいたします。

さて、5教科で100点をとったみなさん、招待状は届いていますか。12時10分に校長室に来てください。

それでは、4月に笑顔いっぱい元気に学校へ登校してください。

2022年3月18日　アサンプション国際中学校高等学校　校長　丹澤 直己