WEB校長室

丹澤校長メッセージ116(12月23日 〜2学期終業式〜)

2025.12.23 丹澤校長メッセージ

今日で2学期も終わりです。色々な場面で皆さんの協力があったからこそ、この日を迎えることができました。クラブ活動で頑張った人、ユース広報や聖歌隊、ハンドベルで色々なイベントのお手伝いをしてくれた人、行事の実行委員をしてくれた人、協力してくれた人、1人ひとりが同じ方向に向かって力を合わせてくれたおかげです。

先ほどのクリスマス祈りの集いで、イエス・キリストの誕生の意味を考えました。ひと昔前のクリスマスには、「イエスの誕生」ではなく、「救い主イエスの誕生」という言い方がよく使われていました。今日は、その「救い主」という言葉について、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

今からおよそ2000年前、そしてそれよりもずっと後の時代も含めて、世界には争いや差別、貧しさや不安があふれていました。明日を生きることさえ難しく、希望を持つことがとても難しい時代が、確かにありました。

そのような中で人々は、「必ず希望はある」「この世界は変わる」そう信じるために、救い主の誕生を待ち望んだのです。だからこそ、イエスは「救い主」と呼ばれていました。それは、「希望」そのものだったからです。

一方で、今の私たちはどうでしょうか。

温かい場所で眠り、食べることに困ることも少なく、毎日を当たり前のように過ごしています。その中で、「救い主」という言葉は、少しずつ使われなくなってきたのかもしれません。

しかし、本当に私たちの世界から、「救い」や「希望」は、もう必要なくなったのでしょうか。

今年、高校2年生の皆さん、そして昨年3年生だった皆さんの中で、修学旅行でポーランドコースを選んだ方は、アウシュビッツを訪問しましたね。アウシュビッツは、今から81年前に閉鎖されましたが、それまでに多くのユダヤ人、そしてポーランド人の命が奪われました。人々は、「働けば自由になれる」という言葉を信じ、希望を胸に、汽車に乗せられて各地から送られてきました。しかし、そこで待っていたのは、自由ではなく強制労働と死でした。

そして、中学3年生の皆さんは、ベトナムでクチトンネルを訪れ、ベトナム戦争の跡地に行きました。実際にその場所に立ち、空気を感じ、目で見て、心で受け止めた皆さんは、「同じことを、二度と繰り返してはいけない」と、きっと強く思ったはずです。そして同時に、この負の歴史を、どのように未来への希望へと変えていくのか、その問いを、皆さん一人ひとりが心に持ったのではないでしょうか。

 

では、その学びを私たちはどう生かしていけばよいのでしょう。それは、決して特別なことではありません。

差別をしないこと。特に人種差別。
相手の立場に立って考えること。
小さな声に耳を傾けること。

その一つひとつが、この世界から争いや憎しみを減らし、希望を増やしていく力になります。クリスマスに生まれたイエス様は、誰かを力で救う存在ではありませんでした。弱い人に寄り添い、苦しんでいる人のそばに立ち、希望の光を灯す存在でした。
 
今の時代に生きる私たちにとって、救い主とは、希望を行動に変えていく私たち一人ひとりなのです!これが、イエス様から私たちへのメッセージです。

どうかこのクリスマス、自分自身が誰かの希望の光になれているか、少し立ち止まって考えてみてください。
Merry Christmas and a Happy New Year!

 

2025年12月23日
学校法人 聖母被昇天学院
アサンプション国際中学校高等学校 校長 丹澤 直己

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