WEB校長室

丹澤校長メッセージ53 ( 中学校卒業式 2022年3月18日)

2022.03.18 丹澤校長メッセージ

Congratulations on your graduation day today.

Today is an important day for you just as it is for us.  We celebrate the end of an important stage in your education and the beginning of a new one that will be exciting and even more challenging.a
We wish you all the best for the future hoping that the seeds of Assumption Education that we planted in you will grow and bloom to become the adults who will make a difference wherever you may be.

卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。今日皆さんは、義務教育を終え、大人の仲間入りをしていきます。

私は、皆さんの学年には特別な思い入れがあります。なぜなら、私が校長として1年目に皆さんを入学式で迎え入れ、同じように3年間の歩みを共にしてきたからです。

皆さんの学年は、大変元気がありポジティブ思考ですが、時には控えめで、仲良くなるのに時間がかかることもありましたね。しかし、沖縄修学旅行に同行することができ、男女分け隔てなくお互い助け合いながら、分かち合いの気持ちをもって行動している皆さんを見て、「高等学校に進む心の準備ができているな」と感じることができました。それは、皆さんの心に「誠実・隣人愛・喜び」の精神が宿っており、それが内からあふれ出てきていたからです。つまり本校の教育理念である「LIFE、TRUTH、FREEDOM、GOODNESS、ONENESS」である、「エネルギッシュに誠実で、自分らしくポジティブに多様性を認める人」になっている証です。

沖縄での平和学習で、読谷村にあるチビチリガマに行きましたね。そこでは、集団自決が行われていました。しかし、対照的にアメリカ兵との交渉が和解へと繋がり、死亡者を出さなかったシムクガマがありました。その違いは、相手とのコミュニケーションであり、その対話から芽生えてくる分かち合いの心でした。すなわち隣人愛の芽生えがあったからだったのでしょう。

ローマの信徒への手紙 第12章9節―21節

愛には偽りがあってはなりません。
悪を憎み、善から離れず、兄弟愛をもって互いに愛し、尊敬をもって互いに相手を優れた者と思いなさい。
怠らず励み、霊に燃えて、主に仕えなさい。
希望をもって喜び、苦難を耐え忍び、たゆまず祈りなさい。
聖なる者たちの貧しさを自分のものとして彼らを助け、旅人をもてなすよう努めなさい。
あなたがたを迫害する者のために祝福を祈りなさい。
祝福を祈るのであって、呪ってはなりません。
喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。
互いに思いを一つにし、高ぶらず、身分の低い人々と交わりなさい。
自分を賢い者とうぬぼれてはなりません。
だれに対しても悪に悪を返さず、すべての人の前で善を行うように心がけなさい。
できれば、せめてあなたがたは、すべての人と平和に暮らしなさい。
愛する人たち、自分で復讐せず、神の怒りに任せなさい。
「『復讐はわたしのすること、わたしが報復する』と主は言われる」と書いてあります。
「あなたの敵が飢えていたら食べさせ、渇いていたら飲ませよ。そうすれば、燃える炭火を彼の頭に積むことになる。」
悪に負けることなく、善をもって悪に勝ちなさい。

(引用:ローマの信徒への手紙)

聖書の言葉に『愛には偽りがあってはなりません』と、ありましたね。それと合わせ、卒業という節目に際し、本校のモットーの1つである『隣人愛』ついて一緒に考えてみたいと思います。

皆さんにとって「隣人愛」は、どのように理解していますか。キリスト教においては、イエス様は「自分を愛するように、あなたの隣人を愛しなさい。」と仰っています。これは、無条件・無差別に他者を愛するということです。それは、相手に見返りを求めない「無償の愛」のことですね。

けれども時には、自分の願いを聞き入れられなかった時に「この人には愛がないのかしら」と考える人もいます。神様は、全ての願いを叶えてくれるわけではありません。それは皆さんに試練を与えて、新しい自分の可能性を見つけるチャンスを与えてくださっているからです。

どうぞ、神様が自分のお願いを聞き入れてくくれない時は、神様が自分に「あなたの新しい可能性のためなんだ。」と、背中を押してくださっていると思ってください。そうする事で、新たな自分に出会うことができるのです。これが、創立者 聖マリー・ウージェニーの教えである、「自分の可能性の翼を切り取らない」と言う事です。違う高等学校に進む仲間も、アサンプション国際中学校で学んだ「誠実・隣人愛・喜び」の精神を忘れないでくださいね。自分を信じて、皆さんの道を進み、自分らしさに磨きをかけていってください。「皆さんは神様から愛されている大切な宝物」だと言うことを決して忘れないでください。またこれから出会う人に、神様からいただいたたくさんの愛を分け与えることができる人でいてください。これがアサンプション国際が引き継ぐ伝統の「隣人愛」です。そして現在もなお、戦争や自然災害で世界中で苦しむ人たちに分かち合いの心を大切にしてください。

さて保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。この3年間、本校の教育活動に温かいご支援・ご協力をいただきありがとうございました。

来月から、子どもたちは義務教育を終え、高校生になります。しかし、大人のようでまだ多感な時期を歩み、進路で悩むこともあるでしょう。親にとっては、子供たちが頼もしく思えるも、悩みや心配も増えていくことになるかと思います。高等学校でも、保護者の皆様とともに、ご一緒にお子様の成長を見守り、共にできる事を嬉しく思っています。

最後に卒業生の皆さん、高等学校に進学しても、創立者 聖マリー・ウージェニーの教え通り「それぞれに与えられた、楽しく愛すべき人生を、精一杯生きましょう。」

さあ、羽ばたきの時です。胸を張って、晴れやかに高等学校へ進んで行ってください。ご卒業おめでとうございます。以上をもちまして、はなむけの言葉といたします。

2022年3月18日 アサンプション国際中学校高等学校 校長 丹澤 直己

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