WEB校長室

丹澤校長メッセージ70( 2023年4月10日 「挑戦するキミへ」)

2023.04.11 丹澤校長メッセージ

おはようございます。この3年間のコロナとの戦いで、やっとマスク着用も個人の自由となり、日常を取り戻せて、新年度を迎えることができました。そして、このように対面でお会いできることができて、大変うれしいです。皆さんにとって希望に満ち溢れている1年であるように願っています。

先週、中学1年生と高校1年生の入学式を終え、新しいアサンプションファミリー仲間となり2023年度がスタートいたしました。
ぜひ、新入生の皆さんが早く学校に慣れるよう、分かち合いの心で他者に目を向けることを大切に接してあげてください。何気ない気遣いは、きっと新入生にとって大きな支えになると思います。

アサンプション国際の学びで、皆さんに身に付けて欲しい使命を今日の年度初めに心に留めて欲しく、お話しをします。勉学だけでなく、自分の人生を培う人間力です。

 

 アサンプション国際の学びの環境で、自分の「善さ」を見出し、自分を大切にして下さい。そうする事で周りの人たちも大切にできます。そして、皆さんのその善さを、周りの人たちに分け与えてくれる人になって欲しいです。 

それが、「お互いを大切にする」ことで、「世界のどこに居ても平和を願える人」に繋がります。

(クラス分けの様子)

今日は、この「お互いを大切にする」ための「分かち合いの心」について、一緒に考えましょう。

先日、ウクライナの避難民へのあっせんをしている、日本のあるICT企業の話を聞きました。

いま、ウクライナの避難民は日本に1000人以上います。その中で、仕事を得て生計を立てている人は、39%で、残りの71%は、言語の壁で仕事に就くことができていません。ウクライナ人のためにあるWebサイトの言語が、全て日本語表記での案内だったことに、そのICT企業は気が付いたそうです。

それを知ってからは、ウクライナ人への仕事斡旋の掲示板をウクライナ語表記に変えて行ったそうです。その時の、通訳・協力者はロシア人でした。

 

ロシアの現地ではウクライナ侵攻をしていますが、日本では、ロシア人もウクライナの方々を助けています。その方は次のように言っていました。「私はロシア人でずっと日本に住んでいます。時には、同じロシア人として非難を浴びることもあります。しかし、戦争はいけないことで、国籍に関係なく、助けが必要な人・困っている人のために、自分のできる事で他者を助けたいんです。」と、誠実に語られていました。

これを聞いた時、まさにアサンプション国際の精神だなと思いました。アサンプションは、人種・宗教・文化に関係なく、他者と手を取り合いながら、より良い住みやすい社会を築いていくことです。それが、私たちアサンプションの使命です。

 

その時の心の持ち方が、本校の教育理念である「LIFE  TRUTH  FREEDOM  GOODNESS  ONENESS」の5つから養われます。


1
つ目、LIFE―活き活きとエネルギッシュに生きる人。
2
つ目、TRUTH―いかなる時でも真実を見つめ、誠実に生きる人。
3
つ目、FREEDOM―周りにながされず自分で判断し、自分らしく生きる人。
4
つ目、GOODNESS― 一人ひとりの個性を大切に、ポジティブに生きる人。
最後に、ONENESS―誠実・隣人愛・喜びの精神を大切に、多様性を受け入れ、ともに生きる人。です。


 
皆さんも、この精神を少しずつ日常の生活の中で生かすことにより、社会・世界を見渡し「他者のために」に取り組めることでしょう。けれども、人間はどうしても「自分」が出てしまい、利己主義な考え方になります。その時、自分を振り返ることを忘れないでください。

この中学校・高等学校の時期は、沢山の人間関係を経験していきます。それは、皆さんの成長の過程でもあります。楽しいときばかりでなく、時にはしんどい・辛いなと感じることもあると思います。

どうぞ、自分だけという考えにならずに、周りに耳を傾け、共存し合うことを忘れないでください。そして、楽しいクラス、友だちに会いたいと思える学校生活を築いてください。

 

最後に、お願いがあります。

PROTECT OUR LIFE」という言葉を覚えていますか。

すべの物には命があります。人間だけでなく、動物・植物・物にもです。

それらとどの様に向き合うのかは、人間次第です。

聖堂の前の芝生をどう思いますか。

皆さん、自由に歩き、踏んでいませんか。皆さんが踏みすぎると、芝生は緑を失い、枯れていってしまいます。

そして、芝生の葉っぱを靴の裏につけたまま、聖堂に入って行きます。その時、聖堂内は芝生の葉だらけになっています。それを、誰が掃除しているんでしょうか?

芝生にも命があって、皆に踏まれて苦しんでいる事を考えて、歩かないように気を付けてください。

 

2023年4月10日
学校法人 聖母被昇天学院
アサンプション国際中学校高等学校 校長 丹澤 直己

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