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校長メッセージ50(アサンプション国際高等学校~卒業式式辞~2019.02.21(木))

2019.02.21 江川校長メッセージ

長い冬も終わりつつある今日この頃、本日ここにめでたく卒業式を迎えられました学校法人聖母被昇天学院 アサンプション国際高等学校第2期生の皆さん、ご卒業、誠におめでとうございます。聖母被昇天学院高等学校で数えますと第54期生となります。

入学した時は聖母被昇天学院高等学校、卒業する時はアサンプション国際高等学校と、校名が変わることで、不安と期待の中で過ごされたことと思います。

大阪箕面の聖母被昇天学院から、世界のAssumption in Minoへ、グローバルスタンダードのお仲間に入りたいという気持ちのあらわれであり、海外の方々からも認知していただけるようになっております。
一昨年には創立者 聖マリ・ウージェニー生誕200周年も迎えることができました。

また卒業される皆さんを支えてこられたご家族や関係者の皆様にも、卒業式へのご列席を感謝申し上げるとともに、本学院に対するご支援、ご協力に対し厚く御礼申し上げます。

さらに本日、卒業式を挙行するにあたり、御多忙の中、御臨席を賜りました御来賓の皆様には、この場をお借りして深く感謝申し上げます。加えて、卒業生たちをこれまで熱心に指導してこられた先生方、その勉学や生活を支援されてきた職員の方々にも改めて御礼申し上げます。

 

さて、38名の卒業生の皆さん、学校生活はいかがでしたか? 
楽しかったこと、苦しかったこと、さまざまな場面を思い出すことができると思います。そんなとき、皆さんの傍(そば)にはいつも友達や先生、そして、ご家族がいらしたことでしょう。

本学院のモットーは「誠実、隣人愛、喜び」です。

学院生活を送る日々のなかで、皆さんは常にこの言葉を胸に刻んできたはずです。いつでも誠実でありつづけ、傍にいる人を愛し、それを喜びと感じ、友達を、先生を、ご家族を愛し、同時に愛され、お互いに支え合ってきたからこそ、皆さんの成長はあったはずです。

この「誠実、隣人愛、喜び」これを卒業後も変わらず、皆さんのモットーにして生きてください。自分と価値観の違う人を拒絶しないでください。気が合わない人の言葉にも耳を傾けてください。皆さん一人ひとりの力が、やがて大きな力となって、この世界に「平安」をもたらせてくれることを心より期待しています。

4月になれば、皆さんは新たな門出を迎えることになります。
大学などの高等教育機関では、本当に興味のあることに、打ち込むことになります。高校までは、与えられた勉強をこなしていけば、自然と成績も向上したはずです。しかし、これからの勉強は、自分自身の強い意志と適切な選択をしながら取り組まなければなりません。同時に「学び」から本当の「学問」の楽しみや喜びはここからはじまります。

そして、その礎(いしずえ)はこれまでの高校生活によって培(つちか)われたものであることに自信を持ってください。
安心して学びの門を叩いてほしいと思います。

 

ここで、私から皆さんへ最後のメッセージを送ります。

それは、「感心」ではなく「感動」を与える人になれ、というものです。

「シンギュラリティ」や「2045年問題」などといったことが取り沙汰されています。
「シンギュラリティ」とは「技術的特異点」という意味で、コンピュータの能力が人間のそれを超え、さらに意識まで持つようになると言われています。

今後、コンピュータの技術が発達し続けると、2045年にはコンピュータの性能が人間の知能のレベルを超えるといわれています。このことにより、これまで人間が行っていた仕事をAI(人工知能)が行うようになり、人間の仕事が奪われてしまう、と危惧する声がありますが、はたして本当にそうでしょうか?

AIが囲碁で名人に勝った、というニュースが流れると、「ついにここまで来たか!」と「感心」はするものの、「感動」することはあまりありません。AIの力で「感動」まで作り出せるかというと、それは難しいように思います。「感動」は人や生き物の存在を感じるからこそ生まれるものだからです。

「人や生き物の存在」、すなわちそこに「儚くも尊い命」があるからこそ、私たちは「感動」するのです。そしてその感動は、確実に「他の誰か」の人生を支える力にもなるのです。
これからの時代は、「自分は人に感動を与えられる存在になっているのか?」という問いが、重要になってくるのかもしれません。そのためには、皆さんの命を大切にして、その生き様をもって、誰かを感動させるよう試みてほしいのです。

「マタイによる福音書」第16章26節にはこう書かれています。
「人は、たとえ全世界を手に入れても、自分の命を失ったら、何の得があろうか。自分の命を買い戻すのに、どんな代価を支払えようか。」と。

どうか皆さんの命を大切にして、コンピュータには作りだせない、人間ならではのあたたかい感動をつくりだしてください。
例え、どんなに小さくても、受け取る人が少なくてもかまいません。神様はその姿をしっかりと見てくださっています。どうかそのことを忘れないでください。

 

それでは、卒業生の皆さん、新たな一歩とそれに続く輝かしい未来に、心から期待して、式辞とさせていただきます。
ご卒業、誠におめでとうございます。

 

2019年2月21日
アサンプション国際高等学校 校長 江川昭夫